エリート校であるこの学園の生徒会長は、Ωだった。
生徒会長でありΩの梶野と、生徒会副会長でありαの辻田は幼馴染で常に行動を共にしている。
辻田は「αなのにΩに興奮しない」男であり、梶野の親友でもあった。
ある日、発情期(ヒート)になった梶野が抑制剤を飲もうとしたところ、何故か薬が見つからず……。
新鋭・奏島ゆこが送る、学園カーストオメガバース!
■オメガバースとは?
海外の二次創作が発祥の特殊設定。
身体性の男女とは別に、α・β・Ωと呼ばれる第二の性が存在し、Ω性は男女共に妊娠が可能な世界となっている。
更に、特定のαと「運命(魂)の番」になることで、Ω特有の発情期を抑えることが可能になる。
※作品によって細かな解釈は異なる。
■用語解説
【第二性】男性、女性とは別に存在する性。α性、Ω性、β性の3種がある。
【α(アルファ)】トップ階級とされる。身体機能や知能が高い。
【β(ベータ)】中間層。第二性の中で人口最多とされる。
【Ω(オメガ)】発情期が存在し、妊娠が可能。冷遇されたり、社会的に高い地位に就きづらいことが多い。
【番(つがい)】α性とΩ性の間でのみ発生する特別な関係。番になると、お互いにしか発情しなくなる。α性がΩ性のうなじを噛むことで番が成立する。
【発情期】別名ヒート。Ω性にのみ定期的あるいは不定期に起こり、発情・繁殖に対する意識が非常に強まる。期間中はα性、β性を発情させるフェロモンを発し、数日続く。(※個人差有り)
【抑制剤】発情期を抑える薬。効力が強ければ強いほど、副作用も出やすくなる。
【鎮静剤】Ω性の出すフェロモンに対し、他性別が無闇に襲わないようにする為に用いられる。